スコルジニン
にんにく卵黄油やにんにくに含まれる、体に良いとされるさまざまな成分のうち、私たちの体のスタミナ源となるのがアリシンですが、それと同じような働きをする成分がもう一つあります。それがスコルジニンという成分です。スコルジニンは先ほどお話ししたアリシンと同様に、エネルギーの源となるビタミンB1の吸収を助け、エネルギーを作り出す力を高める作用を持っています。にんにく卵黄油やにんにくが「スタミナ食品」と呼ばれるのは、アリシンとスコルジニンという、強力な滋養強壮の成分を持っているからです。
にんにくの主要な成分の一つであるスコルジニンには、滋養強壮や疲労回復という役割のほかにも、私たちの体に嬉しいさまざまな作用をもたらしてくれる成分です。たとえば、スコルジニンは体内の血管を拡張させる働きを持っており、血流の改善のほか、血圧を下げる働き、動脈硬化の予防、冷え性の改善があるといわれています。また、血管や血流に作用するスコルジニンを摂取することによって、血中の悪玉コレステロールの増加を抑制するといった影響があるとされています。さらに、スコルジニンは新陳代謝を活発にすることや、余分な脂肪の蓄積を防ぐ作用を持っていることから、肥満予防への影響も考えられます。そのほかにも、食欲増進や神経痛などにも有効との見方もあり、多岐にわたる健康増進への影響が期待されています。
スコルジニンは今から約70年前の1936年に、日本人の小湊博士によって発見された成分で、スコルジニンが発見されたことによって、古くから伝わってきたにんにくの健康への好影響についての科学的な研究が本格的に始まったともいわれています。スコルジニンが発見された後、アメリカ・スイスの学者らによってアリシンなどの成分の発見につながりました。ちなみに、にんにくが持つ滋養強壮の作用と、特有の強いニオイのもとはアリシンであるとお話ししましたが、スコルジニンはアリシンと同じく滋養強壮の作用が認められるものの、強いニオイを発生させるものではありません。


