深海鮫のヒミツ
肝油のなかでももっとも人気の高い「鮫肝油」の原料となるのは、深さ300~1400mもの深い海に住む深海鮫の肝臓です。そのなかでも、もっとも理想的な原料となるのが、アイザメの肝臓。アイザメの体調は約1.5m、体は濃い灰色をしています。全体的な形としては、皆さんがイメージされる一般的な鮫の姿とほぼ同じで、小さな目と鋭い歯、流線型の細長い体に、大きな背びれ・胸びれ・尾びれを持っています。
アイザメの肝油が体に良いと昔から伝えられている理由の一つは、遙か昔から深い海の中で絶滅することなく、生息し続けているたくましさからきています。私たちが想像する太古の生き物といえば恐竜ですが、恐竜が生きていた時代は2億年前くらいからといわれています。しかし、最古のサメの化石は4億年以上も前のものといわれており、恐竜が誕生する遙か昔からサメは生き続けていることになります。
肝油の原料となるサメの面白い特長として、「第六感」が備わっていると考えられている点が挙げられます。「私たち人間には、視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚といった五感が備わっていますが、サメにはここにはあてはまらない「第六感」が備わっているというのです。サメの頭部には、「ロレンチーニ器官」と呼ばれる小さな穴がいくつも空いています。ここでサメは微弱な電流を関知することができるのです。このロレンチーニ器官を使って、サメは方向感覚を掴んだり、エサを探したりしているといわれています。
サメは魚類としては珍しく、交尾をすることで子孫を残していきます。そのため、サメは魚偏に交わるという漢字があてられています。また、サメには卵で生まれる卵生のものと、胎児を出産する胎生の2種類が存在しています。いずれにしても、一度に生まれる卵や胎児の数は少ないのです。肝油が大人気になっているだけでなく、フカヒレなどの食用としてもサメの人気が高まっていることから、サメの漁獲量が増え続けています。あまり多くの卵や胎児が生まれないうえ、クジラのように保護が進んでいないため、サメの量は減少しているといわれています。そのように考えると、肝油は非常に貴重なものですから、できるだけ大切に摂取していきたいものです。


