にんにく卵黄油は古くから伝わる健康食品で、その名の通り、にんにくと卵黄を原料にして作られています。にんにくと卵黄を釜や鍋で弱火にかけて練り上げ、水分をしっかり飛ばして、分離するまでじっくりと炒って完成します。もともと、にんにく卵黄油は、ごく普通の家庭で生み出されたものとされており、原料がなぜにんにくと卵黄なのか、なぜこのような作り方をしているのか、といった詳しいことはよく分かっていません。昔ながらの言い伝えや民間療法について、「調べてみると、理にかなっている」ということはよくある話ですが、にんにく卵黄油もまさにそのパターンです。
にんにく卵黄油の原料であるにんにくは、強力な滋養強壮の成分を持った食物として、また、強いニオイを持つ食物として、日本でも古くから知られていました。もちろん、卵や卵黄に豊富な栄養が含まれていることも、多くの人が知っていました。日本人がにんにくを食べるようになったのは明治時代以降とされており、にんにく卵黄油が生まれた当時は“薬”としての認識のほうが強かったと考えられます。そうなると、優れた栄養素を持ったにんにくと卵黄を一緒にしたのは、滋養強壮の薬を作るためだと考えることができます。実際にそうだったかどうかは分かりませんが、その結果、にんにく卵黄油という素晴らしい健康食品が誕生しました。
にんにくはエネルギーを生み出す食品として知られていますが、そのエネルギーの源となるのは、アリシンという成分です。そして、にんにくの強いニオイのもととなるのも、アリシンです。卵黄に含まれるタンパク質がアリシンと結合し、滋養強壮の働きを損なうことを防いでいます。さらに、にんにくが持つエネルギー源をより確実に摂取するための工夫も万全でした。にんにくと卵黄の組み合わせは、まさにベストマッチングといえるものなのです。